ダブルギャップループ モデル図


藤井先生よりダブルギャップシールド型ループの概念のご説明をいただきました。(ご提供:並4さん)


図1は,いわゆるシールド型のループアンテナの構造です.

他にもいくつかありますが,説明しやすいように,四角形にしておきます.
ループアンテナに対して,a)の方向の電界が飛んできたとき,給電点の左右には,つねに同じ極性の電荷が集まってきます.すると,同軸の「外皮」と「中心」の間には電圧が生じません(常時0ボルト)ので,電圧が発生しません.つまり受信できません.

一方,b)に示す方向の電界が飛んできたときは,給電点の左右には,常に,+と−の 電位が生じることになります.したがって,この場合には,受信が可能となってしまいます.


図2は,ダブルギャップ(給電点を2つ持った)ループアンテナです.

この場合には,a) の場合の電界が飛んできたときも,b)の電界が飛んできたときも、うまい具合に受信することができません.ただし,ダブルギャップループの場合には,180度ハイブリッド回路と呼ばれる回路が必要となります.これは,2つコネクタから入力した信号が,強さが半分,位相が+−逆になって合成される,ちょっと変わった回路です.

厳密に言うと違う点もあると思いますが,およそこのような具合で,シールド型ループは動作し,どの方向から到来する電界に対しても鈍感になります.
磁界は,ループの穴を通り抜けるときに,ファラデーの法則による逆起電力が生じることで,どちらのループアンテナに関しても受信が可能です.


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